夏季の諸活動に向けて
理 事 長 .
県連盟コミッショナー
貴団および各隊においては,夏休みに向けて夏季の諸活動の準備が進められていることと思います。
夏のプログラムは・・・・
ボーイスカウト隊においては年間の活動の集大成であり,スカウトが最も楽しみにしているプログラムです。
日々忙しいベンチャースカウトにとっては,大きなプロジェクトにチャレンジできるチャンスです。
ローバースカウトは団で奉仕したり,指導者としての体験を積むことができるチャンスです。
カブスカウト隊においては舎営によって,スカウトの成長を促す絶好の機会です。
ビーバースカウト隊においても,団行事等に参加してお兄さん・お姉さんスカウトの活躍を目にすることができるでしょう。
そうしたスカウトたちの期待にこたえるよう事前の準備や下見に,指導者の方々は邁進されていることと思います。
「隊長,キャンプ楽しかったね」
「野外炊飯,上手にできたよ」
「ナイトゲーム,ドキドキだったね」
スカウトたちの声が私達の励みになります。楽しい,ワクワク,ドキドキのプログラムづくりをお願いいたします。
しかし,そのような楽しいプログラムを作成しても,事故が起こっては何にもなりません。
野外プログラムの実施においては危険予知を含め,十分な安全対策を講じた上での実施が不可欠です。特に水のプログラムについては,必要かつ十分な安全確保ができることが実施の大前提となります。
つきましては,夏季のスカウト活動に向けて,別紙のとおりご通知いたしますので,必ず,全団・隊指導者に周知下さるようお願い申し上げます。合わせて,日本連盟コミッショナーよりの「夏季の諸活動に向けて」に安全上の留意事項が記載されていますので,こちらも周知お願いいたします。
また,県連で実施します「救急法講習会」や団や地区で実施する救急法講習への参加など,地区協議会やラウンドテーブル,団会議・団委員会・各隊リーダー会議等あらゆる機会をとらえて,繰り返し安全技能の取得と向上,安全意識の喚起,各部門の安全体制・態勢等を強化され,事故防止に対する万全の措置を講じられるようお願いします。
また併せまして,スカウト・指導者一人ひとりが「個人としても健康管理を含めて安全等について自分で責任をもつ」という意識・精神の醸成に向けた取り組みをお願いいたします。
1.楽しい,ワクワク,ドキドキのプログラム作りを
特にボーイスカウト・カブスカウト隊では,夏のキャンプや舎営による共同生活が,スカウトの成長を促してくれます。スカウトたちが楽しみにしている夏の活動ですので,楽しい,ワクワク,ドキドキのプログラムをいかに提供するかが,隊指導者の腕の見せどころではないでしょうか。
そのためには,団・隊指導者の中でベテランの指導者に助言を求めたり,他の団の指導者や地区コミッショナー等にプログラムヒントを提供してもらったり,書籍やインターネットで調べたり,事前の研究が大切です。
プログラムがマンネリになっていないか,スカウトにとって新鮮味があるか,もう一度,隊指導者の皆さんで検討してみて下さい。
ただし,「楽しい,ワクワク,ドキドキ」が優先されるあまり,安全がおろそかにならないよう,事前の入念な下見や検討をお願いします。スカウトの年齢,知識,技能,体力に適合した余裕のある計画をもってプログラムの実施にあたってください。
2.入念な下見と指導者・スカウトのスキルに合わせた活動を
過去の事例を検証し、そこで学んだことを生かして下さい。スカウトの体力を考慮しているか,下見をしているか,経験の少ない指導者に引率させいてなてか、緊急時の連絡体制が整っているかなど、事前のポイントはいくつもあります。登山やハイキングを計画している隊は,十分な対応をお願いします。
また,栃木や群馬,福島など県外へキャンプ・登山等で出かける場合には,県外旅行申請を県連盟事務局に必ずご提出ください。
3.無事に帰宅してこそ,夏の活動は成功したと言える
「キャンプは、玄関を開けて『ただ今』を言うまで終わらない」と良く言います。スカウトも同じで、指導者・スカウトが無事に帰宅してこそ,夏の活動は成功したと言えます。
そのためには,安全管理とともに指導者・スカウトに対する安全教育も重要です。なぜそのような対策を講じなければいけないのか,こうするとどこがいいのか,スカウトにもわかる言葉で伝え,自らの安全については自分で責任を持つスカウトの育成に努めて下さい。
安全管理の詳細については,下記「夏季諸活動の留意事項」を熟読ください。
4.指導者の心構えについて
(1)セーフ・フロム・ハームの順守
日本連盟では、セーフ・フロム・ハームを推進しています。セーフ・フロム・ハームとはあらゆる虐待や差別からスカウト・指導者を守る取り組みです。肉体的暴力(体罰)だけでなく,心理的暴力(威圧的に大声で罵倒する,スカウトの自尊心を傷つける発言をするなど)も虐待にあたります。指導者対スカウトの対応に注意するだけでなく,スカウト対スカウト、指導者対指導者の虐待・差別についても目配りをお願いいたします。
(2) 飲酒・喫煙
スカウト活動中の飲酒・喫煙はスカウトに与える影響を考える時,厳につつしむべき事です。
隊指導者のスカウトとの活動中における「飲酒の禁止」については,地区コミッショナーよりラウンドテーブル,地区協議会などの様々な機会を通じてすでに要請され,概ね徹底されてきていると感じています。
今後の夏季の諸活動においては,団委員長から,指導者・団委員・活動に同行される保護者各位の禁酒・禁煙についても周知徹底していただくようお願いいたします。併せて,スカウトの前で禁煙についても,周知徹底をお願いします。「ちかい」をたてた指導者であれば遵守することは「名誉」です。