日本ボーイスカウト茨城県連盟
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県連情報

冬期の諸活動に向けて

理 事 長        .

県連盟コミッショナー

 

 本連盟におきましては毎年、各隊・各団・各地区における夏季・冬季の諸活動について事故防止に向けた安全意識の喚起、並びに安全態勢の強化を呼びかけておりますが、平成17年より運用を開始いたしました、「日本連盟傷害共済制度」の中において事故の発生データを分析しましたところ、夏季活動での事故に加え冬季の活動、特にスキー、スノーボード、スケート訓練実施時の事故が多く発生し、しかも骨折等の重傷事故に繋がっている事が判明しています。

 この結果に基づき、平成18年から冬季の活動に向けての安全対策注意喚起をお願い申し上げましたが、冬場の事故は、平成20年度が全発生(受付)事故388件中72件、平成21年度も376件中70件(平成22年度分は集計中)と、依然冬場の事故は減少していないばかりか増加傾向にあります。スキー、スノーボード、スケートの活動においては、一般的な安全対策に加え特に次の事項に留意ください。

 

1.自分の体調や能力、地形や気象の状態、その他の状況に合わせたコースや滑り方に心がけ、自分の技術以上の斜面での滑降、スピードの出し過ぎ等が事故に繋がっているので注意する事。

 

2.事故は、団体やグループで指導を受けている場合では少なく、指導者の目の届かない自由滑走時に多く発生している。以上を踏まえ、状況に応じ具体的な指示、指導を徹底し安全確保に努める事。

 

 冬季のスキー、スノーボード、スケート等における安全については、上記を参考にすると共に、別紙チェックリスト等も活用していただき、事前の準備訓練や実施時の安全対策・安全用具の着用(ヘルメット、プロテクター、手袋等)に十分に配慮されますよう、指導者研究集会やラウンドテーブル等の機会を通じて、貴連盟の指導者各位へ周知いただきますようお願い申し上げます。

 また、夏季活動に向けての安全喚起文書でもお願いいたしましたが、冬季活動を含め指導者自身の事故発生が全体の20%を占め(20年度21.3%・21年度23.9%)、その内、骨折や捻挫、脱臼、肉離れ等が半数以上を占めておりますので、指導者自ら事故を起こさないよう自己管理を徹底していただきたく重ねてお願いいたします。

 

 指導者におかれましては、「スカウト救急法講習会」「指導者救急法・安全講習会」への参加や,地区協議会やラウンドテーブル,団会議・団委員会・各隊リーダー会議等あらゆる機会をとらえて,繰り返し安全技能の取得と向上,安全意識の喚起,各部門の安全態勢等を強化され,事故防止に対する万全の措置を講じられるようお願いします。

 また併せまして,スカウト・指導者一人ひとりが「個人としても健康管理を含めて安全等について自分で責任をもつ」という意識・精神の醸成に向けた取り組みをお願いいたします。

 

 

スキーの安全について(参考)

 

 毎年スキー訓練において骨折、捻挫の事故が発生しています。日本のゲレンデは、上級者も初心者も同じ場所で滑るためゲレンデの状況により衝突事故、転倒による事故が発生しやすくなっています。

 また近年スノーボードとの事故も増加しています。休憩時やトイレに行く際にスキーは履いていなくても、歩きなれないスキーブーツでの転倒事故も発生していますので、ゲレンデ以外でもご注意下さい。参考までに、以下のように注意事項を記述いたします。

 

1.訓練を始める前に

(1) 積極的な意欲を持って真剣に訓練に参加すること。

(2) 指導員の説明をよく聞き、その指示に従い速やかに行動すること。

(3) 滑る前に必ず準備体操を行うこと。特アキレス腱や下肢内側筋のストレッチを十分に

 行うこと。(スキーは膝、スノーボードは、手首の怪我が最も多い。)

(4) 個人的行動、身勝手な行動や悪ふざけは厳に慎むこと。

(5) 睡眠不足は事故の元である。

(6) 服装、用具の点検。定められた服装をすること。特に手袋、帽子は必ずつけること。

 (スノーボードはヘルメット。)流れ止め、バインディング等はつける前に点検整備を

 すること。

 

2.スキーのかつぎ方

(1) スキーの滑走面を合わせてトップを前にしてサイドを肩に当ててかつぐ。ストックは

 2本そろえて片手に持ち、前後の人に十分注意して行動すること。

(2) 狭い所や混雑しているところでは、スキーを立てて抱えること。

(3) スキー、ストックの取り扱いは慎重に行い、不注意、悪ふざけによる怪我のないよう

 お互いに気をつけること。

 

3.スキーのつけ方

(1) 靴の裏の雪を完全に落とすこと。

(2) 平地を選びストックを斜め前方に突き立てて、バインディングを開いてから片方づつ

 しっかりと固定すること。

(3) 斜面でスキーをつけるときは、斜面に対し直角にスキーを置き、谷側のスキーからつ

 けること。

(4) 流れ止めを必ずつけ、もしも流れた際は大きな声で合図すること。

 

4.リフトの乗り降り

(1) ストックを2本そろえて持って順番を待つ。前の人のリフトが出発したら、スムーズ

 に搭乗位置に移動すること。割り込みは厳禁。

(2) ストックを片手にまとめて持ち、いすに腰掛けたら、リフトのポールにつかまるこ

 と。

(3) 搭乗中故意に動いたり、横を向いたり振り返ったりしないこと。スキーを上下左右に

 振らないこと。

(4) 終点にきたら、スキーの先端を上げ台についてもしばらく滑っていき、降りる位置に

 きたら立ち上がって、リフトの外側に速やかに移動すること。

 

5.スキーコースでの注意

(1) 転び方、起き方

  転ぶときは必ず斜め後ろ(できれば山側)にお尻から転ぶ。手や膝を先に着くのは危

 険である。起きる時はスキーをかかとの近くにひきつけて、体を起こす。転倒後は速や

 かに起きること。

(2) スキーコースの真ん中で立ち止まったりしないこと。

(3) スキーをつけないでゲレンデを歩くときは、端のほうを歩くこと。

(4) 危険防止のためやむをえない場合以外、急停止をしないこと。

(5) 前方のスキーヤーが急停止や転倒しても追突しないだけの間隔を保っていること。

 

6.その他

(1) 休憩やトイレなどで仲間から離れる場合は、必ず連絡すること。

(2) ロッジなどの通路など凍っている場合があるので気をつける。また階段などではでき

 るだけ手すりを持つこと。

(3) 適当な休憩を取り、濡れた衣類の乾燥に心がけること。(特に手袋、靴下など)

(4) スノーボードでコースをはずれ転倒、上半身から新雪に突っ込み雪で口や鼻をふさが

 れ窒息死するケースが多いので注意すること。

  両足が1つの板に固定されているため、足が外れない。新雪にはまり込み身動きが取

 れなくなることがある。

  もがくほど雪に埋もれてしまう。ヘルメットを着用し頭を守り1人でなく仲間と一緒

 に滑ることが事故防止につながる。

  またスピードの出やすいカービングスキーは人との衝突事故が多い。

 

ゲレンデで滑る時注意しなければならない6項目

① 滑りをコントロールし暴走しないようにすること。

② 前をよく見て滑り、下方の人の滑りを優先すること。

③ 他の人の滑りを妨げないようにすること。

④ 滑り出しやコースに入るときは特に注意すること。

⑤ スキーやスノーボードには必ず流れ止めをつけること。

⑥ 標識や指示に従うこと。雪崩のおそれなどがあるので、林間コースなどを滑るときは

 特に注意すること。