日本ボーイスカウト茨城県連盟
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県連情報

野外活動について

 

 

 スカウティングは、どうして学習の場を「野外」に求めているのでしょうか。それは・・・・

 

  ・自然へに畏敬の念を感じ

  ・信仰心の芽生えを促し

  ・「ちかい」「おきて」の実践の場

  ・手、足、体を通して学ぶ体験学習の場

 

として、人間の発達や成長にとって大きく総合的な効力を持っているからです。

 

 

 大自然の神秘さや、厳しい自然現象に接することによって、自分の存在を客観的にありのままに知ることができます。それが生きていく心の根源になります。

 スカウティングにおけるハイキングやキャンピングは、欠くことの出来ないプログラムであり、自然の中で活動することによる肉体的に発達、班の仲間との活動による協調性、責任感、リーダーシップなどの社会性の発達、野外生活技術の修得、科学的な知識や思考といった知的な発達、大自然の驚異に触れることによる精神的発達、などを促していきます。

 少年少女は、成長期にあたり、「静」よりも「動」、「閉」よりも「開放」を望んでおり、それがまた少年少女たちが成長していくためには必要なものなのです。

 自然は、スカウトたちの憧れである未知の世界への、また、知らない場所への冒険です。そこには自然観察の機会もあり、新鮮な空気もあります。精神的にも肉体的にも、野外には大きな価値があるのです。

 

 このように、ボーイスカウトにおける野外活動は、それ自体が目的ではありません。ハイキングやキャンプという活動を通してスカウトたちのより良い成長を促しているのです。

 

 これらハイキングやキャンプは、スカウトたちにとって大変魅力ある活動です。彼らのスカウティングへの参加の原動力は「活動が楽しいから」です。楽しさは年齢とともに、また経験とともに変わっていきますが、スカウト活動にはあらゆる場面で楽しめる要素がたくさん用意されています。

 また、ハイキングやキャンプを更に楽しくするには、魅力あるプログラムと知識・技能、丈夫な体と精神、そして適切なグッズ(用具)が必要となります。

 不適切なグッズを用意してしまうと、この楽しさが苦しさになったり、健康を害したり、最悪の場合、事故や死に繋がったりする場合もあります。子ども達の成長にはその時々に合わせた乗り越えられる苦しさは必要ですが、過度の苦痛は健全な成長を損なってしまうことにもつながります。

 

 

 

● 野外活動に必要な用具の条件

 

 近年のボーイ隊のキャンプを見ると、集合地やキャンプ場まで、保護者が車で送迎する・・・・ことがあたりまえとなっているようです。どんな状況でも送迎が可能であれば、これから述べることは必要ないかもしれません。

 真のスカウトであれば、自分のことは自分でする=自分の荷物は自分で運ぶという当たり前のことをするにあたって、苦しさをいかに軽くし、かつ快適に過ごすかという視点、つまり「創意工夫」を忘れることはありません。

 ハイキングやキャンプそのものが目的であれば見方は変わりますが、スカウティングの目的を達成するための手段のひとつがハイキングやキャンプである以上、その用具の性能は必ずしも要求を満たすスペックである必要はなくなるのです。もちろん命に関わる場合については別ですが、それ以外では、用具(の機能)に不足している部分を、創意工夫や自分の技量でいかに補って活動していくかを考えることが大切です。それがスカウティングなのではないでしょうか。

 

 ・自分に合った適切な装備(用具)を選ぶ

 ・必要最小限の装備(用具)を持っていく

 ・無ければ工夫する(応用)

 

これは、スカウティングにおける装備(用具)の準備の考え方を端的に示しています。(活動用品の選び方はこちらから)

 

 ボーイスカウトのモットーは「そなえよつねに」です。だったら必要な装備を用意することが大切なんじゃないのか・・・と思いがちですが、それは違います。こう思ってください。

    「自分の知識と技能を駆使し、創意工夫して対応していく」

そのために常日頃から「観察」と「推理」と「実践」によって、自分の力を高めていく・・・これが「そなえよつねに」なのです。