指導者への支援について
県連では、隊で実際にスカウトの指導に当たる指導者に対して、様々な支援をしています。それは・・・
等です。
1)は、主に地区コミッショナー、団担当コミッショナーが支援を行います。個別支援であったり、団訪問
であったり、ラウンドテーブルなども行います。
2)は、主に地区や県の指導者養成委員会が中心に、コミッショナーやトレーニングチームと協力して実施
しています。
指導者研修には、定型訓練、定型外訓練、自己研修、スキルトレーニングなどがあります。
●定型訓練とは
指導者が受任した任務(隊長とか副長など)を行うために必要な最低限の「隊運営・プログラム展
開技能」を修得するために受講する必修訓練で、団委員や指導者などスカウト運動の推進役の方々
に、スカウト運動における教育の基本を身につけてもらうものです。
これは日本連盟の教育規程に定められたものと、茨城県連盟で独自に定めたものとがあります。
●定型外訓練とは
定型訓練では取り扱わない「技能」を深める訓練(スキルアップセミナー)や、「スカウト教育」
についてさらに「知識」を深める研修(スカウティング基本セミナー)等で、地区や県連盟で提供
している研修です。
参加については任意ですが、それぞれの任務で獲得すべき内容(を履修できる研修)について明示
しています。
●自己研修とは
これは、指導者がそれぞれ必要性を感じて、それを獲得しまた達成するために自主的に取り組む研
修です。自己研修にはいろいろな形がありますが、取り組んでいる指導者に対して「個別支援」と
いう形でコミッショナーやトレーニングチームとして支援もしています。
◆スキルトレーニング.
新たに日本連盟の指導者訓練として導入されたものです。その内容は、全ての指導者が標準的に持っ
ているべきスカウト技能の修得とされています。原則としては自己研修で行うものですが、茨城県で
は、野営法研究会、スキルアップセミナー等に参加すれば課題細目が認定されるものもあります。
全ての隊長・副長・副長補が修了していることが望まれます。特に、WB実修所に参加するためには、
この修了が必須要件となっています。
3)は、上級訓練課程と呼ばれる「ウッドバッジ実修所」「団委員実修所」に参加し、修了するための支援
です。上級訓練課程は3つのステップ「事前研究」「プログラムトレーニング・マネージメントトレー
ニング」「実務訓練」で構成されています。「事前研究」と「実務訓練」は、身近なコミッショナーや
トレーナーの支援(個別支援)を受けて行われます。隊指導者は3泊4日の集合訓練「プログラムト
レーニング」を、団指導者は2泊3日の集合訓練「マネージメントトレーニング」に参加します。
●インサービスサポートについて(日本連盟資料より)
世界アダルトリソーシス方針により、成人のライフサイクルが示された。その中で、成人(指導者)には適切な訓練と支援が提供されることと示されている。
これは隊指導者だけではなく、本運動に関与する全ての成人を対象としたものである。特に、直接スカウトを指導する立場にある隊指導者においては、一般的な社会常識、本運動の理念、ボーイスカウト日本連盟(本連盟)教育規程、隊運営の方法とそれに付随する各種知識と技能、保護者とのかかわり、各種組織の機能等々、多くの知識、技能、心構えが求められる。
また、団委員、各種コミッショナー、地区・県連・日連役員においてもそれぞれの役務に応じた知識、技能、心構えが求められる。
これらの知識、技能、心構えについては、組織から提供される各種訓練によって必要な訓練ニーズが満たされる場合もあるが、現場の状況や当該成人の置かれている環境等によって、画一的な訓練だけでは達成できないものも多い。
また、すでに身につけている知識、技能等については重複しての再訓練をできるだけ避けることが重要である。(アダルトリソーシスハンドブック500 章では、再訓練が成人のモチベーションを下げる可能性に言及している)
そのことにより、当該成人の能力を認め、本運動に活かすというアダルトリソーシス方針に沿って、多くを集合型の訓練にゆだねるのではなく、個別の訓練や支援ニーズに周囲が対応することが効率的であり効果も高いと考えられる。
任務中にある成人が求める知識や技能が、適時に必要に応じて提供される体制を構築し実施することが重要である。
指導者養成委員会では、上記を踏まえ、新指導者養成体制を構築し推進することとし、それぞれの役務に就任した成人に個々の状況に応じた支援を実施することにより、当該成人が任務を果たすための知識、技能、心構えを高めることにより、本運動の一層の推進を図ることをねらいとしている。これらの支援は「任務中の成人への支援(イン-サービス・サポート) 」 と呼ばれ、任務中の成人に必要な全ての分野において提供されるものである。
1. 隊指導者への任務中の支援
隊指導者(隊長および副長)の選任と任命は団委員会の任務である。と同時に、これらの隊指導者の養成についても団委員会が責任を有している。
しかし、団委員会の構成状況、支援内容等により団委員会がこれらの全てを担う事は不可能である。よって、団委員会は県連盟(地区)等の支援を得て、これらの隊指導者に対する訓練や支援を提供し、当該隊指導者が効果的な隊活動を実施できるようにする必要がある。
これらの場合、特に県連盟コミッショナーを柱とする、各種コミッショナーの支援が重要である。
(1)隊指導者の訓練への支援について
(2)隊指導者への任務中の支援について
①個別の訓練(研修)ニーズへの対応について
②各種支援について
(3)団指導者への任務中の支援について
①個別の訓練(研修)ニーズへの対応について
②各種支援について
3. 県連盟、地区等の役員・委員への支援
①各種支援について
②個別の訓練(研修)ニーズについて
コミッショナーについては、定型訓練が提供されるが、その他の運営役員等については専門の定型訓練
は提供されていない。連盟内役員等においては、自己の訓練(研修)ニーズを明らかにし、役務上位者または
周囲の経験者等に積極的に相談し、支援者を求めるとともに自己訓練ニーズの解決を図ることが重要であ
る。
4. その他
(1)モチベーションの高揚と維持
本運動に関与するほとんどの成人は無給奉仕者である。よって、成人が本運動に関わるモチベーション(内的動機)は、本運動の維持発展にとって極めて重要な要素である。
集合型訓練によりモチベーションの高揚は十分可能であるが、修了後時間を経るにつれ、降下していくことは避けることができない。また、活動等の現場でさまざまな問題に直面することにより、モチベーションを失うことも考えられる。訓練や任務中の支援以前にこのことは重要であることを十分に理解し、成人の任務中の支援に当たる必要があると思われる。
①隊指導者がモチベーションを失うことにより、スカウトの活動に直接影響が出る場合が多々あるため、団
委員会、コミッショナ一等はできる限り隊指導者と接触し、モチベーションの高揚、維持に配慮する必要
がある。そのことにより、隊指導者の訓練意欲が増し、さまざまな問題に対しても積極的に解決策を探ろ
うと努力するようになると言える。
②団指導者においても、その任務の重要性を理解することにより、積極的な団運営への参加意欲を持つこと
になる。団委員長、育成会長はもとより、コミッショナーも積極的に団指導者への接触を図り、活動意欲
を向上させるよう努力する必要がある。
以上