日本ボーイスカウト茨城県連盟
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指導者養成に関する指針

 

I. 策定の趣旨

 

 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟の掲げる目的(定款第3条)を達成するため、またその使命を果たすために、継続的かつ効果的にスカウト運動(以下「本運動」という)を推進しなければならない。

 基本方針(教育規程1-4)に則り、青少年に対し良質なプログラムを提供し、彼らがそのプログラムに主体的に参画することにより彼ら自身が成長し、よき市民として社会に貢献することが重要である。

 そのためには、本運動に奉仕する成人(18 歳以上)が本運動の目的・原理・方法に賛同し、積極的に青少年のプログラム活動を支援する必要がある。

 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟は、上記を満たすための成人指導者を獲得・養成する方向性を示し、本運動を一層隆盛ならしめ、その使命達成に貢献することを目的として「指導者養成に関する指針」(以下「本指針」という)を策定する。

 従って、今後日本連盟理事会、都道府県連盟が立案・実施する指導者養成に関する諸施策は「スカウト運動の成人に関する方針」ならびに本指針に準拠し、日本連盟教育規程の定める手続きにより、開発・推進される。また加盟団における指導者養成に関する諸施策についても同様に開発・推進されることを奨励する。

 本指針は、指導者養成を取り巻く環境、その他の変更に伴い、随時改定される。

 

 

 

II. 本指針の基本事項

 

 1. 本指針の対象となる指導者

  1. 日本連盟教育規程2-4-(3)、(4)、(5)、(6)に定める加盟員のうち、18歳以上の成人指導者
  2. 日本連盟常設委員会委員
  3. 都道府県連盟各種委員(地区における各種委員を含む)
  4. 日本連盟リーダートレーナー、同副リーダートレーナー
  5. 都道府県連盟トレーニングチーム員

 

2. 本指針により示されるもの

  1. 本運動に関与する成人指導者に求められる要件
  2. 本運動に関与する成人指導者の獲得に関する指針
  3. 教育活動に関与する成人指導者の任務と要件
  4. 教育活動に関与する成人指導者に提供される支援および訓練の開発に関する指針
  5. 教育活動に関与する成人指導者の活動に対する評価の指針

 

 

 

III. 本運動に関与する成人指導者に求められる要件

 

上記II-1に示す成人指導者には少なくとも下記の要件を満たすことが求められる

  1. 地域社会において良識ある市民であること
  2. 本運動の目的・原理・方法に理解を示していること
  3. 本運動の主旨に賛同し、熱意を持ってその任にあたる心構えを有すること
  4. 心身ともにスカウト活動に支障のない健康状態である

 

 

 

IV. 本運動に関与する成人指導者の獲得に関する指針

 

1. 隊指導者の獲得

(1) 各団は本運動の内外の人材を積極的に獲得する努力を行う

  1. 地域社会にあって隊指導者としてふさわしい人材
  2. スカウトの保護者、縁者であって隊指導者としてふさわしい人材
  3. スカウトの経験者であって隊指導者としてふさわしい人材

 

(2) 人材発掘の方法

  1. 積極的な勧誘
  2. 公募
  3. その他有効と思われる方法

 ※これらを実施するための具体的な方法については今後積極的に開発することとする。

 

(3) 人材発掘の留意点

 青少年を直接訓育及び教育する任務につくことから、隊指導者の選定においては格別の留意を要する。その際、教育規程に示された「青少年の訓育を託するに足る品性と経歴を有する」について、団委員会において十分協議し育成会、保護者の支持が得られる適任者を選任する

(考え方の一例)

  1. 地域社会・職域(学生にあってはその学校)等において良好な人間関係を築いている
  2. スカウト活動にとって有益と考えられる知識、技能を身につけている
  3. 成人として広い心で青少年を受け入れ、指導・支援することができる

 

(4) 相互の同意

 新たな隊指導者を獲得するにあたり、加盟しようとする人と団委員会の間に相互の同意がなされるようにする。そのためには次のことを事前に面談および文書により示すことが必要である。

  1. 本運動の主旨
  2. 依頼する役務名と具体的な任務
  3. 任務を果たす上で予想される必要な時間
  4. 任務を果たす上で負担を要する経費
  5. 組織(日本連盟、県連盟、地区、団)との関連(提供される支援と果たすべき義務)
  6. 任務を果たす上で受けなければならない訓練とその期限
  7. 任期

 ※ 相互同意の局面では団側からの要求のみに終始せず任務につくことによって得られる個人的なメリット

  についても話し合う配慮が必要である。

 

(5) 準備期間

 相互の同意を経た新たな加盟員に、一定の準備期間(実際の任務を体験する期間)を設け るように配慮する。これは次のことをねらいとして実施される。

  1. 相互同意の内容を体験を通じて確認する
  2. 任務に就くにあたりその環境を確認する
  3. 必要な知識、技能を確認する
  4. 人と組織への融和を図る

 

 

2. 団指導者(隊指導者を除く)の獲得

(1) 各団育成会は本運動の内外の人材を積極的に獲得する努力を行う

  1. 地域社会にあって団指導者としてふさわしい人材
  2. スカウトの保護者、縁者であって団指導者としてふさわしい人材
  3. スカウト経験者であって団指導者としてふさわしい人材

 

(2) 人材発掘の方法

  1. 積極的な勧誘
  2. 公募
  3. その他有効と思われる方法

 ※ これらを実施するための具体的な方法については今後積極的に開発することとする。

 

(3) 人材発掘の留意点

 青少年の訓育にたずさわる任務につくことを考慮し、隊指導者の留意点に準じた配慮がなされる必要がある。

 

(4) 相互の同意

 新たな団指導者を獲得するにあたり、加盟しようとする人と育成会の間に相互の同意がなされるようにする。そのためには次のことを事前に面談および文書により示すことが必要で ある。

  1. 本運動の主旨
  2. 依頼する役務名と具体的な任務
  3. 任務を果たす上で予想される必要な時間
  4. 任務を果たす上で負担を要する経費
  5. 組織(日本連盟、県連盟、地区、団)との関連(提供される支援と提供すべき義務)
  6. 任務を果たす上で受けなければならない訓練
  7. 任期

 ※ 相互同意の局面では育成会側からの要求のみに終始せず任務につくことによって得られる個人的なメ

  リットについても話し合う配慮が必要である。

 

(5) 準備期間

 相互の同意を経た新たな加盟員に、一定の準備期間(実際の任務を体験する期間)を設けるように配慮する。これは次のことをねらいとして実施される。

  1. 相互同意の内容を体験を通じて確認する
  2. 任務に就くにあたりその環境を確認する
  3. 必要な知識、技能を確認する
  4. 人と組織への融和を図る

 

 

3. 都道府県連盟(地区)役員、各種委員等の獲得

 都道府県連盟(地区)の役員、各種委員等の獲得については、当該連盟の事業推進に必要と思われる人材を、都道府県連盟規約等に定められた手続きにより、その任務に応じた適任者が選任されるようつとめなければならない。特に以下の点について配慮される必要がある。

  1. 若年の指導者の積極的登用
  2. 女性指導者の積極的登用
  3. 組織の内外を問わず、必要な専門知識、技能をもった適任者の登用
  4. 本運動の経験者の登用

 

 

4.日本連盟役員、常設・特別委員等の獲得

 日本連盟の役員、常設・特別委員等の獲得については、当該連盟の事業推進に必要と思われ る人材を、日本連盟教育規程等に定められた手続きにより、その任務に応じた適任者が選任されるようつとめなければならない。特に以下の点について配慮される必要がある。

 1 若年の指導者の積極的登用

 2 女性指導者の積極的登用

 3 組織の内外を問わず、必要な専門知識、技能をもった適任者の登用

 4 本運動の経験者の登用

 

 

5.新たに成人指導者となる人(なろうとする人)に提供される研修機会

 新たに成人指導者となる人(なろうとする人)に対し、IIIに示す知識と姿勢について研修する機会を提供する。これは加盟員、非加盟員を問わずすべての成人を対象とする。

 

 

 

 

V.教育活動に関与する成人指導者の任務と要件

 

1.ビーバースカウト隊長

(1) 任務

  1. 日本連盟の方針に基づいた隊運営、諸活動を行う
  2. 隊の運営管理に責任を持つ(会計、事務等)
  3. 隊のプログラムに責任を持つ(教育内容、安全に配慮する)
  4. スカウト教育法を用いる
  5. スカウトの自発活動を促し、その成長を支援する
  6. 青少年にスカウティングを提供するために他の責任ある人達と協働する
  7. 後継者を育成する
  8. すべてのスカウトがカブスカウト隊に上進するよう指導する
  9. 団会議に出席し積極的に参画する
  10. 地区協議会に出席する
  11. 各種指導者訓練、ラウンドテーブルに参加する
  12. 指導者自身が良識ある市民としての模範を示す
  13. 隊集会を主宰し指導する
  14. プログラム企画・展開・実施の決定と責任
  15. 保護者と有効な連携を図る
  16.  

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 当該年代の児童の特質について指導上必要な知識を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 「やくそく」と「きまり」についてビーバースカウトに説明できること
  5. 「行うことによって学ぶ」ことの教育的意義を理解していること
  6. 当該年代の「小グループ活動」の教育的意義を理解していること
  7. スカウトの興味を基盤とした野外における楽しいゲーム、歌、お話し、工作等を中心としたプログラム活動を推進することができる
  8. 教育規程7-13に定める活動の目標を理解している
  9. 仮入隊課目の取り組みへの指導・支援ができる
  10. 木の葉章課目の取り組みへの指導・支援ができる

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について保護者に説明し理解を得られること
  2. ビーバースカウト年代の特性について指導上必要な深い知識と理解を持っていること
  3. 全部門について一定の知識を有すること
  4. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として実践すること
  5. 「やくそく」と「きまり」についてスカウトの成長に見合った指導が適切にできること
  6. 「行うことによって学ぶ」機会を効果的に提供できること(ビーバーの活動目標を取り入れる)
  7. プログラムを進める上で、自隊の問題を抽出し、改善策を立案、実施できること
  8. スカウトの興味を基盤とした野外における楽しいゲーム、歌、お話し、工作等、プログラム活動を幅広く効果的に推進する能力を有すること
  9. 教育規程7-13に定める活動の目標を達成するよう自隊のプログラム活動に効果的に盛り込むことができる
  10. 隊の運営管理が確実にできる
  11. 団内各隊、団委員会、保護者、他の青少年団体、地域社会と良好な関係を維持することができる
  12. 各種の野外活動を体験する

 

 

2.カブスカウト隊長

(1) 任務

  1. 日本連盟の方針に基づいた隊運営、諸活動を行う
  2. 隊の運営管理に責任を持つ(会計、事務等)
  3. 隊のプログラムに責任を持つ(教育内容、安全に配慮する)
  4. スカウト教育法を用いる
  5. スカウトの自発活動を促し、その成長を支援する
  6. 青少年にスカウティングを提供するために他の責任ある人達と協働する
  7. 後継者を育成する
  8. すべてのスカウトがボーイスカウト隊に上進するよう指導する
  9. 団会議に出席し積極的に参画する
  10. 地区協議会に出席する
  11. 各種指導者訓練、ラウンドテーブルに参加する
  12. 指導者自身が良識ある市民としての模範を示す
  13. 隊集会を主宰し指導する
  14. プログラム企画・展開・実施の決定と責任
  15. デンコーチの選任、指導、支援
  16. 保護者と有効な連携を図る

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 当該年代の青少年の特質について指導上必要な知識を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 「やくそく」と「さだめ」についてカブスカウトに説明できること
  5. 「行うことによって学ぶ」ことの教育的意義を理解していること
  6. 当該年代の「小グループ活動」の教育的意義を理解していること
  7. スカウトの興味を基盤とした野外におけるゲーム、スカウト技能、地域社会への奉仕などを中心としたプログラム活動を推進することができる
  8. 教育規程7-17に定める活動の目標を理解している
  9. 修得課目の指導、支援、考査ができる知識と技能を有する
  10. 上進章課目が指導できる知識と技能を有する

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について保護者に説明し理解を得られること
  2. カブスカウト年代の特質について指導上必要な深い知識と理解を持っていること
  3. 全部門について一定の知識を有すること
  4. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として実践すること
  5. 「やくそく」と「さだめ」についてスカウトの成長に見合った指導が適切にできること
  6. 「行うことによって学ぶ」機会を効果的に提供できること
  7. プログラムを進める上で、自隊の問題を抽出し、改善策を立案、実施できること
  8. スカウトの興味を基盤とした野外における楽しいゲーム、歌、お話し、工作等、プログラム活動を幅広く効果的に推進する能力を有すること
  9. 教育規程7-17に定める活動の目標を達成するよう自隊のプログラム活動に効果的に盛り込むことができる
  10. 隊の運営管理が確実にできる
  11. 団内各隊、団委員会、保護者、他の青少年団体、地域社会と良好な関係を維持することができる
  12. 各種の野外活動を体験する

 

 

3.ボーイスカウト隊長

(1) 任務

  1. 日本連盟の方針に基づいた隊運営、諸活動を行う
  2. 隊の運営管理に責任を持つ(会計、事務等)
  3. 隊のプログラムに責任を持つ(教育内容、安全に配慮する)
  4. スカウト教育法を用いる
  5. スカウトの自発活動を促し、その成長を支援する
  6. 青少年にスカウティングを提供するために他の責任ある人達と協働する
  7. 後継者を育成する
  8. すべてのスカウトがベンチャースカウト隊に上進するよう指導する
  9. 団会議に出席し積極的に参画する
  10. 地区協議会に出席する
  11. 各種指導者訓練、ラウンドテーブルに参加する
  12. 指導者自身が良識ある市民としての模範を示す
  13. すべての隊集会に出席するか、もしくは有資格代理者を出席させる
  14. 班長を訓練し、指導する
  15.  i.班長訓練の実施
  16.    ii.班長会議への指導と援助
  17. デンコーチの選任、指導、支援に協力する
  18. 保護者と有効な連携を図る

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 当該年代の青少年の特質について指導上必要な知識を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 「ちかい」と「おきて」についてボーイスカウトに説明できること
  5. 「行うことによって学ぶ」ことの教育的意義を理解していること
  6. 当該年代の「小グループ活動」の教育的意義を理解していること
  7. スカウトの興味を基盤とした野外におけるゲーム、スカウト技能、地域社会への奉仕を中心としたプログラム活動を推進することができる
  8.  教育規程7-23に定める活動の目標を理解していること
  9.  初級章課目、2級章課目を考査することができる知識、技能を有すること

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について保護者に説明し理解を得られること
  2. ボーイスカウト年代の青少年の特質について指導上必要な深い知識と理解を持っていること
  3. 全部門について一定の知識を有すること
  4. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として実践すること
  5. 「ちかい」と「おきて」についてスカウトの成長に見合った指導が適切にできること
  6. 「行うことによって学ぶ」機会を効果的に提供できること
  7. パトロールシステムに則ったプログラムを進める上で、自隊の問題点を抽出し、その改善策を立案・実施できること
  8. スカウトの興味を基盤とした野外におけるゲーム、スカウト技能、地域社会への奉仕を中心とした段階的かつ刺激的なプログラム活動を幅広く効果的に推進する能力を有すること
  9. 教育規程7-23に定める活動の目標を達成するよう自隊のプログラム活動に効果的に盛り込むことができる
  10. 隊の運営管理が確実にできる
  11. 団内各隊、団委員会、保護者、他の青少年団体、地域社会と良好な関係を維持することができる
  12. 人材を適切に活用できる知識、能力を有すること
  13. より高度な野外活動技能を身に付ける
  14. 1級章課目、菊章課目を指導、考査することができる知識、技能を有すること
  15. 宗教章取得の支援ができる

 

 

4.ベンチャースカウト隊長

(1) 任務

  1. 日本連盟の方針に基づいた隊運営、諸活動を行う
  2. 隊の運営管理に責任を持つ(会計、事務等)
  3. 隊のプログラムに責任を持つ(教育内容、安全に配慮する)
  4. スカウト教育法を用いる
  5. スカウトの自発活動を促し、その成長を支援する
  6. 青少年にスカウティングを提供するために他の責任ある人達と協働する
  7. 後継者を育成する
  8. すべてのスカウトがローバースカウト隊に上進するよう指導する
  9. 団会議に出席し積極的に参画する
  10. 地区協議会に出席する
  11. 各種指導者訓練、ラウンドテーブルに参加する
  12. 指導者自身が良識ある市民としての模範を示す
  13. すべての隊集会に出席するか、もしくは有資格代理者を出席させる
  14. プログラムに対し指導、助言する
  15.    i.隊集会の指導、援助を行う
  16.    ii.隊会議、隊運営会議に参席しアドバイザーの立場で指導、助言する
  17. 議長、運営スタッフ、活動チームチーフ、マネージャーを指導、支援する 16 保護者と有効な連携を図る

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 当該年代の青少年の特質について指導上必要な知識を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 「ちかい」と「おきて」についてベンチャースカウトに説明できること
  5. 「行うことによって学ぶ」ことの教育的意義を理解していること
  6. 当該年代の「小グループ活動」の教育的意義を理解していること
  7. スカウトの興味を基盤とした社会・地球環境、国際文化・高度な野外活動、体力づくり・スポーツ、文化活動、専門・得意分野の探求、奉仕活動を中心としたプログラム活動を推進することができる
  8. 教育規程7-27に定める活動の目標を理解していること
  9. ベンチャー章課目を指導、考査することができる知識、技能を有すること
  10. グループ、個人のプロジェクト活動を指導、支援しプロジェクトアワードの認定ができる

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について保護者に説明し理解を得られること
  2. ベンチャースカウト年代の青少年の特質について指導上必要な深い知識と理解を持っていること
  3. 全部門について一定の知識を有すること
  4. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として実践すること
  5. 「ちかい」と「おきて」についてスカウトの成長に見合った指導が適切にできること
  6. 「行うことによって学ぶ」機会を効果的に提供できること
  7. プログラムを進める上で、自隊の問題点を抽出し、自らその解決策を見いだした上でその改善策をアドバイスできること
  8. スカウトの興味を基盤とした社会・地球環境、国際文化・高度な野外活動、体力づくり・スポーツ、文化活動、専門・得意分野の探求、奉仕活動を中心とした段階的かつ刺激的なプログラム活動を幅広く効果的に推進させる能力を有すること
  9. 教育規程7-27に定める活動の目標を達成するよう自隊のプログラム活動に効果的に盛り込むことができる
  10. 隊の運営管理が確実にできる
  11. 団内各隊、団委員会、保護者、他の青少年団体、地域社会と良好な関係を維持することができる
  12. 人材を適切に活用できる知識、能力を有すること
  13. より高度な野外活動技能を身に付ける
  14. グループプロセス、グループワーク、グループダイナミクスによる個人の成長に寄与で   きる技能を有すること
  15. 宗教章取得の支援ができる

 

 

5.ローバースカウト隊長

 (1) 任務

  1. スカウトが日本連盟の方針に基づいた隊運営、諸活動を行うよう助言、指導する
  2. 隊の自主運営管理が責任を持って行われるよう、必要に応じて助言、指導、示唆を行う
  3. 隊のプログラムに対し助言する(教育内容、安全に配慮する)
  4. スカウト教育法を用いる
  5. スカウトの自発活動を促し、その成長を支援する
  6. 青少年にスカウティングを提供するために他の責任ある人達と協働する
  7. 後継者を育成する
  8. 団会議に出席し積極的に参画する
  9. 地区協議会に出席する
  10. 各種指導者訓練、ラウンドテーブルに参加する
  11. 指導者自身が良識ある市民としての模範を示す
  12. 要請に応じ隊会議に参席するか、もしくは協力者を参席させる
  13. 組織の機能が有効に働くように調整する
  14.    i.自主運営の効果的アドバイスの実施
  15.    ii.隊会議への指導と助言
  16. 隊のプログラム活動に有効な人材の紹介、協力依頼を行う

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 当該年代の青年の特質について指導上必要な知識を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 「ちかい」と「おきて」の実践を基に明確な信仰を持つ意義についてローバースカウトに説明できること
  5. 「行うことによって学ぶ」ことの教育的意義を理解していること
  6. 当該年代の「小グループ活動」の教育的意義を理解していること
  7. スカウトの興味を基盤とした高度な野外活動、スカウト技能、奉仕活動を中心としたプログラム活動に取り組むよう助言できる
  8.  教育規程7-31に定める活動の目標を理解していること
  9.  プログラムプロセスの進め方とその教育的意義を理解している

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について本人や保護者、社会に説明し理解を得られること
  2. ローバースカウト年代の青年の特質について指導上必要な深い知識と理解を持っていること
  3. 全部門について一定の知識を有すること
  4. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として実践すること
  5. 「ちかい」と「おきて」についてスカウトの成長に見合った指導が適切にできること
  6. 「行うことによって学ぶ」を興味の追求に発展させ、あらゆる面に積極的な挑戦や、新しい局面を切り開くことができるよう助言、支援する
  7. プログラムを進める上で、自隊の問題点を抽出し、その改善策を立案・実施できるよう助言・指導できること
  8. スカウトの興味を基盤とした高度な野外活動、スカウト技能、奉仕活動を中心とした積極的かつ発展的なプログラム活動をより深く効果的に推進させるために必要な支援能力を有すること
  9. 教育規程7-31に定める活動目標達成のために自隊の自主運営活動を効果的に推進できるよう助言・指導ができる
  10. 隊の運営管理が確実にできる。
  11.  団内各隊、団委員会、保護者、他の青少年団体、地域社会への積極的な奉仕活動を通して良好な関係を維持することができる
  12. 人材を適切に活用できる知識、能力を有すること
  13. より高度な野外活動技能を身に付ける
  14. グループプロセス、グループワーク、グループダイナミクスによる個人の成長に寄与できる技能を有すること

 

 

6.団委員長

 (1) 任務

  1. スカウト運動の趣旨の普及を図る
  2. 団構成の標準を維持し、各隊の育成発展に努める
  3. 日本連盟の方針に基づいた団運営、諸活動を行う
  4. 団の管理と運営に責任をもつ
  5.  i.   団の資産を管理する
  6.  ii.  集会場、備品および夏季野営などの実施に関する便宜の提供を行う
  7.  iii. 団の財政に関して責任をもつ
  8.  iv. 入退団者管理と団の加盟登録に対し責任をもつ
  9. 団委員会を主宰する
  10. 団会議を開催し、議長となる
  11. 育成団体との連携および協働を図る
  12. 都道府県連盟・地区との連携および協働を図る
  13. 地区協議会に出席する
  14. 隊指導者への指導と支援を行う
  15.    i.各隊指導者の選任を行う
  16.    ii.指導者に対する訓練参加の支援を行う
  17.    iii.指導者の相談役となる
  18. スカウトの保護者との連携および協働を図る
  19. 団内の各隊全般を監査し,その活動に協力する
  20.    i.各隊のムラない進展について支援する
  21.    ii.各隊のプログラムの調整を行う
  22.    iii.服装、進歩、ちかい、おきての基準の維持を行う
  23.    iv.団内スカウトの進歩の促進を図る
  24. 団内スカウトの健康と安全を保つ
  25. 地域社会、他の青少年団体との連携と強調を図る
  26. 自身が良識ある市民としての模範を示す

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 団の代表者として、また、団委員会のとりまとめ役として、管理・運営能力を持っていること
  3. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  4. 全部門に関して一定の知識を有すること
  5. 本運動の全分野にわたって、一般的知識を持っていること
  6. 隊指導者の役務を理解していること

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 日本連盟の教育方針について地域社会に対し説明し理解を得られること
  2. 団構成の標準に向けて、自団の問題点を抽出し、長期的な展望にたったスカウトの募集と指導者の確保を行うこと
  3. 団の財政を確保すること
  4. 地区協議会の運営に参画し協力すること
  5. 他の青少年団体,地域社会と良好な関係を維持すること
  6. スカウト教育法を理解していること

 

 

7.団担当コミッショナー

(1) 任務

  1. 県連盟コミッショナー(地区コミッショナー)の指導と助言を受けて担当団の運営能力、 活動の全ての分野に対する援助及び指導並びに助言を行う
  2.  i.  担当団を定期的に訪問する
  3.  ii. 担当団の現状の把握と、将来に向けたビジョンの策定、その達成に向けた課題の抽出と改善・解
  4.   決策を県連盟(地区)コミッショナーと協働して作成し、実施への指導、助言、支援を行う
  5.  iii.日本連盟、都道府県連盟、地区の活動方針、各種情報を担当団へ伝達する
  6.  iv.担当団におけるスカウト活動状況、要望事項を地区、都道府県連盟、日本連盟へ伝達する
  7.  v. 地区および組織内外からの、団の支援に有用な人材の発掘について支援を行う
  8. 団委員会、団会議への参席
  9. 担当団に対し、人材の開発、人材の活用、研修の提供について援助及び指導並びに助言を行う
  10.  i.  団内の「スカウト運動の成人に関する方針」の推進
  11.  ii. 団委員会との協働により、「スカウト運動の成人に関する方針」に基づいた団の人材獲得、人材
  12.    活用計画の策定と実施への援助及び指導並びに助言を行う
  13.  iii. 団委員会、地区内の指導者養成担当部門、トレーナーとの協働により、新成人加盟員への研修提
  14.   供計画と、継続した支援体制策定への援助及び指導並びに助言を行う
  15. 担当団内の、各隊の活動プログラム開発への援助及び指導並びに助言を行う

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 担当団の現状把握、分析、問題解決能力を有すること
  3. 担当団への支援に必要な、地区内外の人材の発掘、活用ができること
  4. 担当団における円滑な人間関係を構築する能力を有すること
  5. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  6. 全部門に関して一定の知識を有すること
  7. スカウト教育法を理解していること
  8. 現行の指導者訓練内容の知識を有すること
  9. 隊運営に関する知識を有すること
  10. 成人指導者訓練に関する知識を有すること

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 担当団の参画者、協力者の獲得促進への指導力
  2. 新入隊員の安定した入隊募集体制の確立と、全部門標準隊編成の実現への支援能力
  3. 担当団における人材に係わる全ての部門での、「スカウト運動の成人に関する方針」の導入と運用可能な指導力
  4. 成人指導者の研修意欲を高めさせる能力
  5. 継続した支援の提供が行えるよう、担当団の全構成員から団への支援者として認知されるための人間関係技能
  6. 担当団の加盟員並びに非加盟員に対する運動への理解の促進が図れる能力
  7. 全部門での上進率の向上を図る、一貫したスカウトプログラムを理解させる能力

 

 

8.地区コミッショナー

(1) 任務

  1. 担当地区内のスカウト運動の啓発と推進を行う
  2. 地区内の団、隊のスカウト運動の目的達成に向けた活動に対する援助及び指導並びに助言を行う
  3.  i.   団、隊の支援に対する、地区副コミッショナー、団担当コミッショナーとの協働、及び任務達成
  4.    に向けた援助及び指導並びに助言を行う
  5.  ii.  団担当コミッショナーとの協働により、地区内の団への定期的な訪問を行う
  6.  iii. ラウンドテーブルを主宰する
  7.  iv. 日本連盟、都道府県連盟、地区の活動方針、各種情報の団への伝達、理解の促進を図る
  8.  v.  地区のスカウト活動状況、要望事項に関する情報を集約し、地区、都道府県連盟、日本連盟へ伝
  9.   達する
  10. 地区委員会、地区協議会に出席し、援助及び指導並びに助言する
  11. 地区内の人材の開発・活用、研修の提供を行う
  12.  i. 「スカウト運動の成人に関する方針」の推進を行う
  13.  ii.  研修方針の策定を行う
  14.  iii. 地区内の指導者養成担当部門との協働により訓練計画を作成する
  15.  iv. トレーニングチームとの協働により訓練の実施と評価、援助及び指導並びに助言、訓練ツールの
  16.    開発を行う
  17.  v.  事前課題への取り組みを通し、地区内の訓練機関参加者への援助及び指導並びに助言を行う
  18. 地区内の各隊における活動プログラムの実施状況を把握し評価する
  19. 地区内のプログラム担当委員会に対する指導、助言、支援を行う
  20. 地区内の構成団、隊への支援に向けた各種運営委員会の活動に対し援助及び指導並びに助言を行う
  21. 担当地域内の他の青少年教育団体、同一の目的を持つ団体、及びスカウト運動に対する   支援団体との友好的な関係の確立と維持を図る
  22. 地区内の登録業務担当委員会との連携により、登録審査を実施する

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1.  日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 地区内の教育指導にたずさわる指導者を主導すること
  3. 地区内における円滑な人間関係を構築できる能力
  4. 地区内の各団の現状把握、分析、問題解決能力を有すること
  5. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  6. 全部門に関して一定の知識を有すること
  7. スカウト教育法を理解していること
  8. 現行の指導者訓練内容の知識を有すること
  9. 隊運営に関する知識を有すること
  10. 成人指導者訓練に関する知識を有すること

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 地区内の加盟員並びに、非加盟員の運動への理解の促進と、参画者、協力者の獲得がで きる
  2. 地区内の組織担当委員会に対し、担当地域内の加盟員の拡大に向けた対策立案を指導で きる
  3. 地区内における人材に係わる全ての部門での、「スカウト運動の成人に関する方針」の導入と運用ができる
  4. 教育指導に携わる人材への継続した援助及び指導並びに助言の実施
  5. 担当地域内の団の活性化に向けた、地区副コミッショナー、団担当コミッショナーの活用能力

 

 

9.県連盟コミッショナー

(1) 任務

  1. 担当地域内のスカウト運動の啓発と推進を行う
  2. 担当地域内の地区コミッショナー、団担当コミッショナーへの任務達成に向けた、指導、助言、支援を行う
  3.  i.   コミッショナー会議を主宰する
  4.  ii.  日本連盟、都道府県連盟の活動方針、各種情報を担当地域内へ伝達する
  5.  iii. 担当地域、地区のスカウト活動状況、要望事項に関する情報を集約し、都道府県連盟、日本連盟
  6.   へ伝達する
  7. 名誉会議を主宰する
  8. 都道府県連盟理事会に参席または出席し、助言する
  9.  担当地域内の人材の開発・活用、研修の提供を行う
  10.  i. 「スカウト運動の成人に関する方針」を推進する
  11.  ii.  研修方針の策定を行う
  12.  iii. 都道府県連盟内の指導者養成担当部門との協働による訓練計画の作成
  13.  iv. トレーニングチームとの協働による訓練の実施と評価、訓練ツールの開発を行う
  14.  v.  リーダートレーナー、及び副リーダートレーナーの推薦、活動の評価を行う
  15. 各部門における活動プログラムの実施状況を把握し評価する
  16. 運動の目的達成に向けた都道府県連盟内のプログラム担当委員会に対し援助及び指導並びに助言を行う
  17. 都道府県連盟において地区、構成団を支援する各種運営委員会に対し援助及び指導並びに助言を行う
  18. 担当地域内の他の青少年教育団体、同一の目的を持つ団体、及びスカウト運動に対する支援団体との友好的な関係の確立と維持を図る

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針を受容していること
  2. 都道府県連盟内の教育指導にたずさわる指導者を主導すること
  3. 担当地域内における円滑な人間関係を構築できる能力
  4. 担当地域内の各地区の現状把握、分析、問題解決能力を有すること
  5. 「ちかい」と「おきて」について成人指導者として理解していること
  6. 全部門に関して一定の知識を有すること
  7. スカウト教育法を理解していること
  8. 現行の指導者訓練内容の知識を有すること
  9. 隊運営に関する知識を有すること
  10. 成人指導者訓練に関する知識を有すること

 

(3) 就任後求められる努力目標

  1. 担当地域内の加盟員並びに、非加盟員の運動への理解の促進と、参画者、協力者の獲得 ができる
  2. 都道府県連盟内の組織担当委員会を指導し、担当地域内の加盟員の拡大に向けた対策を 策定し、実施できる
  3. 担当地域内における人材に係わる全ての部門での、「スカウト運動の成人に関する方針」の導入と運用に向けた指導ができる
  4. 教育指導に携わる人材への継続した助言と支援の実施
  5. 担当地域内の団の活性化を図るための、地区コミッショナー、団担当コミッショナーとの協働関係確立への人間関係技能

 

 

10.トレーナー

 (1) 任務

  1. 本連盟の指導者訓練方針、指導者訓練体系に基づく指導者訓練を推進する
  2. 各種指導者訓練の企画及び訓練機関の運営、実施、評価を行う
  3.  i.   各種指導者訓練の目的達成のため、与えられた役務遂行に責任を持つ
  4.  ii.  実施した各種指導者訓練についてそれぞれの立場で検証、評価し、当該指導者訓練を所管するコ
  5.   ミッショナー及び指導者養成担当部門に報告する
  6.  iii. 各種指導者訓練の目的及び訓練目標を認識し、参加者の状況等を把握・分析し、他のスタッフと
  7.   協力して適切で効果的な訓練を提供する
  8.  iv. 当該地域の現状分析、問題点・課題を踏まえ、コミッショナーと協働して必要な定型外訓練を企
  9.   画する
  10.  v.  訓練要員、訓練参加者に対して適切で効果的な個別支援を行うと共に、コミッショナーと協働し
  11.   て支援を必要とする指導者に対しても適切で効果的な個別支援を行う vi. 所属県連盟のトレーニ
  12.   ングチームに属しその運営及び県連盟、地区等が主催する指導者訓練に協力する
  13.   3 指導者養成に関する研究、開発を行う
  14.  i.  指導者養成に関する組織、訓練プログラム、訓練手法、運営方法を研究する
  15.  ii. 指導者養成に関する手引書、書籍、教材その他資料等の作成及び訓練ツールの研究、開発を行う
  16.  iii.指導者訓練と一体となるプログラム開発に関する研究と支援を行う
  17. 4 トレーナーとして自己の能力開発と自己啓発を行う
  18.  i.  トレーナーの任務達成に必要な能力開発と自己啓発等に継続的に取り組む
  19.  ii. トレーナー研究集会等、トレーナーの能力向上のための各種研修に参加する

 

(2) 就任時に備えていることを期待される知識・技能

  1. 日本連盟の教育方針および指導者訓練方針を受容し、説明できること
  2. トレーナーの任務(役割・責務)と心構えを理解していること
  3. スカウト運動の基本原則を説明できること
  4. 世界のスカウト運動の動向(スカウト運動史・スカウティングの使命声明・成人に関する方針等を含む)を説明できること
  5. 青少年の特性と青少年プログラムについて説明できること
  6. スカウト教育法を各部門に適用できるよう指導できること
  7. 各種指導者訓練における訓練の目的及び訓練目標、訓練目標のねらいを認識し、参加者   等の状況に即した訓練の実施、評価ができること
  8. 訓練に必要な基礎的な知識・技能を有していること
  9. 訓練に必要な訓練ツールを作成することができること

 

(3) 就任後に求められる努力目標

  1. スカウト運動の基本原則及びスカウト教育法を深く理解し、指導できること
  2. 指導者訓練の目的達成のために訓練を組織し、運営、管理、評価できること
  3. コミッショナーと協働して定形外訓練を企画し、評価できること
  4. 指導者訓練に必要な高度で専門的な知識・技能を有していること
  5. 指導要員を指導・育成する能力を有していること
  6. 指導者の訓練プログラム、訓練ツールを開発する能力を備えていること

 

 

 

 

VI. 教育活動に関与する成人指導者に提供される支援および

   訓練の開発に関する指針

 

1.総論

 ここでいう教育活動に関与する成人指導者とは、おのおのの責任ある立場の指導者を言い、具体 的には、隊指導者、隊指導者を除く団指導者、各種コミッショナー、トレーナーを指す。

 本連盟はその重要な事業のひとつとして、成人指導者に対し必要な訓練、支援を提供するた め、新たな訓練、支援システムを策定する。

 新たな訓練、支援システムは「スカウト運動の成人に関する方針」の「3.訓練と個人的発 達」に準拠して開発されなければならない。

 開発に際しては次の条件が満たされる必要がある。

  1. 新しい加盟員の受け入れ、基本訓練、より進んだ訓練、任期の全期間に及ぶ支援を含むものであること
  2. それぞれの役務を達成するために必要な知識や技能の習得と発達だけでなく、成人の個人的な成長をも含むものであること
  3. 過去の経験や、技能を考慮した柔軟性のあるものであること
  4. 新たな技能や知識を習得することで、別の役務に移ることを容易にするものであること

 

 なお、訓練・支援システムの構築にあたっては、任務中の成人への支援(インサービス・サポー ト)を重視していくものとする。これは、集合型の訓練に多くをゆだねるのではなく、当該成人 の能力を認め、本運動に活かすというアダルトリソーシス方針に沿って、身近な組織等から十分 な日常のサポートにより個別の訓練や支援ニーズに対応するもので、きめ細かなサービスによっ て効率的で、高い効果を得ることができる。

 

 

2.訓練、支援システム開発の方針

  1. 参加者が参加しやすいものとする(訓練の回数、場所、申込の条件など)
  2. できるかぎり参加者の生活圏に近い所で行われるようにする
  3. 同レベル、同内容の訓練課程の重複をなくす
  4. モジュール方式、インフォメーション・テクノロジーを活用する
  5. 訓練担当者の専門性を重視する
  6. 専門分野の訓練が必要な場合は、外部の研修機関、外部の講師を活用する
  7. 地域社会、国際社会貢献の見地から、訓練効果を損なうことがない範囲で、訓練の全部または一部を加盟員外に開放し、日本連盟および外部機関(外国連盟を含む)、または日本連 盟と外部機関(外国連盟を含む)の協定する基準により外部資格もしくはその一部を認定す ることができるようにする

 

 

3.訓練、支援の提供者

  1. 団または団の合同
  2. 都道府県連盟(地区)またはその合同
  3. 日本連盟
  4. 本連盟以外の各種団体・機関等(大学、外国連盟を含む)

 

 

4.訓練、支援の種類と領域

 (1) 定型訓練

  1. 定型訓練の定義
  2.  定型訓練を次の通り定義する。
  3.  i.  定型訓練は日本連盟が機関決定により、その体系、内容等を定める制式訓練
  4. 訓練の体系、内容等は下記に従い日本連盟が定める。
  5.  i. 「導入」、「基礎」、「上級」の3課程を設定する
  6.  ii.  導入訓練課程は体験を通して本運動の概要と基本的な方法とについて知ることのできる内容を設
  7.   定する
  8.  iii. 基礎訓練課程はそれぞれの任務の「就任時に備えていることを期待される知識、技能」 に見合っ
  9.   た内容を設定する
  10.  iv.上級訓練課程は、「就任後求められる努力目標」を達成するための有効な援助となる 内容を設定
  11.   する
  12.  v. 基礎訓練の1回の日程は3泊4日を限度とする
  13. 基礎訓練で取扱う項目
  14.  i.  本運動の単一性を保持する必要のあるもの
  15.  ii. スカウト教育法
  16.  iii.おのおのの任務達成に必要と思われる基礎的かつ具体的内容
  17. 上級訓練で取扱う内容 i.本運動の単一性を保持する必要のあるもので発展的理解を促すべきもの ii.スカウト教育法 iii.おのおのの任務達成に必要と思われる発展的かつ具体的内容
  18. 履修の認定
  19.  i.  履修認定は、おのおのの訓練モジュールごとに行う
  20.  ii. 履修認定は、集合訓練にあっては全日程の出席者を、「課題研修」、「課題研究」等にあっては
  21.   求められた成果品(レポート、演示等)を期限内に提出した者を対象とし、その理解度、達成度等
  22.   を評価し、集合訓練にあっては訓練の実施責任者(コースディレクター等)、課題研修、課題研究
  23.   等にあっては定められた認定責任者の責任において決定 する
  24.  iii.履修認定の評価は、その訓練の内容、方法に適した方法で行う。(試験、見極め、効果 測定、閲
  25.   読等)
  26. 修了の認定 i.導入訓練課程、基礎訓練課程、上級訓練課程の修了は、必要な訓練を定められた期間にすべて履修した者を対象に、日本連盟コミッショナーが修了を認証するが、修了証の 伝達は県連盟の責任において行う

 

(2) 定型外訓練

  1. 定型外訓練の定義
  2.  定型外訓練は次の通り定義する
  3.  i.定型訓練以外のすべての訓練
  4. 2 定型外訓練の概要
  5.  i.  定型外訓練はすべての成人指導者に提供される
  6.  ii. 定型外訓練は成人指導者の任期中における継続的訓練として位置付け、任務更新時にその参加状
  7.   況を評価し、継続条件とすることができる
  8. 定型外訓練の領域
  9.  i.  スカウト運動全般
  10.  ii. 一般社会通念上、成人指導者にとって有益と考えられるもの
  11. 定型外訓練の修了認定
  12.  i.  本連盟の組織が提供する場合は、主催者が定めた認定責任者が認定する
  13.  ii. 外国連盟等が提供する場合は、当該外国連盟の修了認定を、日本連盟コミッショナーが追認する
  14.   ことにより修了とする
  15.   iii.本運動以外で提供される研修会等については、その参加結果の報告を受けた県連盟コミッショ
  16.   ナーまたは地区コミッショナーが認定する
  17.   iv.その他の定型外訓練は県連盟コミッショナー、地区コミッショナーが認定する
  18. 本連盟の各組織が提供する定型外訓練の開発
  19.  i.  集合訓練の形態をとる定型外訓練は、目的、目標(訓練目標)、内容が明記されなければならない
  20.  ii. 集合訓練の形態をとる定型外訓練の開発は、当該コミッショナーの指導のもと、有資格のトレー
  21.   ナーが行う
  22.  iii.本連盟内各組織が定型外訓練を開発することができない
  23. 場合は、都道府県連盟、日本連盟にその
  24.   開発を委託することができる

 

(3) 支援

  1. 成人指導者がその任務を果たす上で受けることができる支援
  2.  i.  訓練参加の為の課題への取り組み、スキルトレーニング支援
  3.  ii. 問題解決の為の相談、協働、助言
  4.  iii.その他
  5. 組織の義務
  6.  i.  支援を求められた組織(日本連盟、都道府県連盟、地区、団)は、迅速かつ誠実に措置を講じる
  7.  ii. 支援を求められた個人は迅速かつ誠実に措置を講じる

 

 

 

 

VII. 教育活動に関与する成人指導者の活動に対する評価の指針

 

1.評価の原則

  1. すべての成人指導者は任期中の活動に対し評価を行う
  2. 評価は次の人々によって行われ、面談等により双方の意見調整の後、総合評価を行う
  3.  i.  成人指導者本人
  4.  ii. 任命権者または組織
  5. 評価は次の時期に行われる
  6.  i.  任務について一定期間を経たときに行われる中間評価
  7.   ・中間評価は当該成人指導者がその任務を果たすために本人、任命権者または組織に とって将来
  8.    に亘り有益で前進的なものとなるよう行われる
  9.   ・中間評価のねらいを理解し、「2.評価の方法」「3.評価の留意点」を参考に行う
  10.  ii. 任期を迎えようとするときに行われる評価
  11.   ・「2.評価の方法」「3.評価の留意点」に準拠して行う iii.新たに成人指導者となったものは、準
  12.    備期間終了時に行われる評価
  13.   ・準備期間の感想、反省等を話し合い、今後の活動に自信をあたえ動機付けを行う機会 とする
  14.   ・「2.評価の方法」「3.評価の留意点」に準拠する必要はない
  15. 評価は前進的かつ建設的に行われる

 

 

2.評価の方法

(1) 評価は次の方法によって行われる。

  1. 成人指導者本人による評価
  2.  i.  自己実現、自己の成長に対する評価
  3.  ii. 就任時に同意した任務の達成度に対する評価
  4.  iii.組織、個人による訓練、支援等に関する評価
  5.  iv.再任、任務変更、退任の希望とその理由
  6. 任命権者または組織による評価
  7.    i.  当該成人指導者の個人的成長に対する評価
  8.    ii. 就任時に同意した任務の達成度に対する評価
  9.    iii.組織、個人による訓練、支援等に関する評価
  10.    iv.受益者、協働者等の評価
  11.    v.資格・要件等の欠格事由の有無
  12.    vi.再任、任務変更、退任の希望とその理由
  13. 面談等による総合評価
  14. i.成人指導者本人と任命権者または組織は面談等の有効な方法により、各々の評価結果について検討し、総合評価を行う
  15. ii.総合評価の結果をもとに、再任、任務変更、退任を確認する

 

3.評価の留意点

  1. 成人指導者本人による評価
  2.  i.  自己実現、自己の成長に対する評価
  3.   ・任務中に得た、人間関係の広がり、地域社会への貢献による達成感、知識・技能・姿勢にあら
  4.    われた変化などを積極的に評価する
  5.  ii. 就任時に同意した任務の達成度に対する評価
  6.     ・完璧を求める必要はなく、自己努力の結果を冷静に判断し評価する
  7.     ・次期の展望、改善計画等も踏まえて評価する
  8.  iii.組織、個人による訓練、支援等に関する評価
  9.   ・訓練参加への任命権者、または組織の便宜供与は必要十分であったかを評価する
  10.   ・任期中の問題解決に対する組織、個人の支援は必要十分であったかを評価する
  11.   ・求めた訓練、支援は得られたかを評価する
  12. 任命権者または組織による評価
  13.  i.  当該成人指導者の個人的成長に対する評価
  14.    ・人格的成長、地域社会への貢献等を冷静に評価する
  15.  ii. 就任時に同意した任務の達成度に対する評価
  16.   ・完璧を求めず、本人の努力のプロセスを冷静に判断し評価する
  17.   ・次期の展望、改善計画等も踏まえて評価する
  18.  iii. 組織、個人による訓練、支援等に関する評価
  19.   ・訓練参加への便宜供与は必要十分であったかを評価する
  20.   ・問題解決に対する組織の支援は必要十分であったかを評価する
  21.   ・当該成人指導者は積極的に訓練に参加したか、支援を求めたかを評価する
  22.  iv. 受益者、協働者等の評価
  23.   ・当該成人指導者が、その役務提供の対象とする人々(例:隊指導者にあってはスカウト、保護者
  24.    等)の賞賛や苦情等の評価
  25.   ・協働すべき人々の賞賛や苦情等の評価
  26.    ※ ただし、賞賛や苦情等については当を得ていないものもあり得るので、本運動の主旨等に鑑
  27.     み、冷静で正しい判断が必要である
  28.  v.資格・要件等の欠格事由の有無
  29.     ・任期中に資格、要件等に欠格事由が発生しなかったかどうかの確認
  30.    (例:訓練の参加状況が継続要件に達していない等)
  31. その他
  32.  i.  社会にとって有用な青少年活動に参加している自信と誇りを持って評価する
  33.  ii. 個人的感情に囚われず冷静に評価する
  34.  iii.組織内外からの無責任な誹謗、中傷にむやみに左右されないように留意する
  35.  iv.推戴により選任される役職については、上記の限りではない

 

4.総合評価後の措置

(1) 再任

  1. 総合評価の結果を踏まえ、当該成人指導者、任命権者または組織が同意することによっ て再任の手続きを行う

(2) 任務変更

  1.  総合評価の結果を踏まえ、当該成人指導者、任命権者または組織が同意することによっ て任務変更の手続きを行う

(3) 退任

  1. 総合評価の結果を踏まえ、当該成人指導者、任命権者または組織が同意することによっ て退任の手続きを行う

(4) その他

  1. 任期中であっても、重大な事由が発生した場合は退任または任務変更する(例:「青少 年を訓育するに足る品性と経歴」になじまない事由が発生した場合など)

以上

 

 

 

指導者養成に関する指針

2004年4月1日 発行

財団法人ボーイスカウト日本連盟 アダルトリソーシス委員会 編

2006年 9 月 2 日一部修正

2007年 9 月15日一部修正

2012年 3 月 3 日一部修正

2013年 5 月 9 日一部修正