日本ボーイスカウト茨城県連盟
 Top   最新情報   県連情報   ボーイスカウト案内   ハウディスカウト   リーダーズクラブ   資料センター   その他
IB TOWN (リーダーズクラブ)
 ビジターセンター  IB ラヂオステーション
Restaurant
 DL's Cafe  IB Scout Shop
 Course Menu 3 カブのキャンプファイアー

 キャンプの夜の楽しさは、静寂な闇につつまれた大自然の中に燃えるキャンプファイアに極まるといってよいでしょう。

 隊全体で行うキャンプファイアも、少人数で囲むたき火も、各々火を通じてのつどいの場であり、楽しさと親しさを与える有意義な夜のプログラムであります。人の心のふれあいにより、宗教的な心情、グループの協同精神を高め、友情と豊かな情操を育てる極めて大切な場です。

 カブスカウトのキャンプファイアは、親睦、団らんの営火と言ってもよいでしょう。しかし、親睦、団らんだけでなく、燃えさかる一点の炎にカブスカウトの目が一斉に注がれる時、その火は不思議にカブスカウトの心を一つにする力を持っています。昼間の動的なプログラムとうってかわった静的な夜のプログラムの中で、キャンプファイアが楽しく、かつ厳粛な一面を持ち、単なる親睦や団らんの場だけでなく教育的価値のあることを、少なくとも指導者は見逃してはなりません。

 さらに、ボーイスカウトのキャンプファイアの助走路としての意味もあり、光りという神秘的な中心がある以上、その開会や閉会には厳粛な雰囲気をかもし出すことを考えてよいと思います。

 ときには、室内における模擬営火の活用を考えてもよいでしょう。中央の薪を数段積み、中に工夫して電気やローソクを立て、その火を囲んで行ったり、薪だけを数段積んで、明るい場所で行うことも考えられます。

 キャンプファイアはキャンプ期間内に1度だけではありません。毎晩でも、1日おきでもいいのです。必要に応じて他キャンプ切なテーマを設定して実施しましょう。

 

1. キャンプファイア意義

(キャンプファイアに期待されるもの)

  • 夜のプログラムを有意義に過ごせることができて、そこに楽しさと親しさを与えてくれる。
  • 班の協力、スカウト全体のうちとけた中に協力の場が展開される。
  • スカウトの親密感を自然のうちに作り出す。
  • 快活、友愛、高度の上品さ、そしてScout Low(おきて)がみなぎる雰囲気。
  • 火を通して、夜のしじまを通して、夜話を通して、宗教への接点をつくる。
  • 情熱の発散を秩序立てて順序よく行う(正しい規律)。

 

 

2. キャンプファイアの種類

A. 親睦的なキャンプファイア(ボンファイア)

  •  親睦や団らんを主とするもので、歌、踊り、ゲーム、スタンツ、劇、フォークダンス、合奏等を中心に、なごやかな雰囲気で、特別に形式ばったりせず、自然で自由な形で行われ、人間関係の親密さを主とするキャンプファイアです。

 

B. 話を中心としたキャンプファイア(カウンシルファイア)

  •  何かテーマを設定しての話し会い、経験談、夜話等を中心として、自分の内面を見つめるキャンプファイアです。

 

C. 儀式的なキャンプファイア(セレモニアルファイア)

  •  キャンプの始めや終わりの式、進級、上進、入隊式、表彰式等、厳粛な静寂の中で、精神的に強い印象を与えたり、宗教的な意義、目的を強調したり、感謝の気持ちをささげる等の儀式的な行事として行うキャンプファイアです。

 

が、一般的なものです。キャンプファイアの目的によって、このいずれかが強調されることになりますが、霊感的なものであると同時に、楽しいものでなければなりません。しかも、リーダーのよき指導によって、プログラムには、歌やスタンツ、話・踊りなどが盛り込まれ、感動に結びつくものでなければ、その教育的効はあがらりません。

 

 

3. 運営上のポイント

カブスカウトが行うキャンプファイアには、カブの年齢に配慮することが必要となります。

 

ⓐ点火:

  • ボーイ隊と違って、始めから点火しておくとよいでしょう。カブスカウトたちは、暗い所を怖がります。集まってくるときの安全という点もあります。また、集合地点とファイア場までの道が暗く遠い場合には、道路の誘導灯の配慮をしてください。
  • 点火するときに、こり過ぎた演出をすると、やけどをする心配もあります。

ⓑ開会:

  • 多少荘重に、隊長か営火長の簡単なお話

ⓒ出し物:

  • 1つの出し物の時間は、3〜4分くらいが適当です。また、歌だけで運営するのもよいやり方です。
  • 「5つの『S』」
    • ◦Song(歌)
    • ◦Stunts(寸劇)
    • ◦Stories(物語)
    • ◦Showmanship(演出)
    • ◦Smartness(礼節)

   が如何にうまく構成されるかどうかにかかっている。キャンプファイアの目的に合った5つの「S」

   のバラエティーが大切。

  • 内容に不健全なもの、非常識なものを入れないようデンリーダー、デンコーチが相談にのります。
  • 出し物と出し物の間をつなぐ、エールマスターを配置し、次の出し物を催促するようなことのないように。
  • 全員もれなく、出演すること。
  • 印象的なやくそくやカブ隊のさだめにちなんだ夜話。

ⓓ終了:

  •  きまりきった儀式にならないよう。隊長または、営火長のお話(ヤーン)。

ⓔ時間:

  • 全体の時間、それぞれの出し物の時間等の時間的要素。

ⓕその他:

  • 興奮するもの、にぎやかなものは初めから中ほどまでに、終わりまで興奮を残すと寝つきにくくなります。静かなもの、本部側のものは、なるべく終わりに。夜話(ヤーン)は一番最後がよい。
  • プログラムの内容に合わせて、火の強弱を調節する(→逆に、火の隆盛に合わせてプログラムを組み立てることもある)。途中で火が消えないように充分注意する。全体的にリズムがあるように心がける。出し物は、キャンプファイアの雰囲気に会うものを。唯一の照明である火を、うまく利用する。

ⓖ注意:

  • キャンプファイアは、あくまで教育の一分野として行われるものであることは前に述べた通りです。キャンプファイアが、人の心に深く刻みつけられるのは、炎の中に魂の叫びがあるからではないでしょうか。炎の叫びは無言ですが、鬱蒼たる樹木に映えて燃え盛る火の魂は、人の霊感に木霊(こだま)して共鳴します。キャンプファイアは、さらにその心に触れさせてくれる神聖な場なのです。

 

 このように、我々人間は「火」に対して精神性を見い出してきました。それを最大限活かして、スカウト達の情緒を育てる場がキャンプファイアなのです。

 

 残念なことに、そんなキャンプファイアの「火」をゴミの焼却場と考えている輩がいます。キャンプファイアの最中はもちろん、スカウトたちが寝床に帰り、熾火が残るだけとなったときも同じでなのです。最後まで「神聖な火」として扱うことが必要です。こんな指導者の精神・態度は、いつのいつでもその姿勢に表れるものです。

 紙くずやたばこの吸い殻をキャンプファイアで燃やすことは、指導者として厳に慎まなければなりません。言い換えれば、そんな者は指導者としての資格がないということです。

 

 以上、キャンプファイアについての基本的なことを示しましたが、実施にあたっては指導者として、目的、種類、場所、時間、役割、プログラムの内容、演出、全体の注意事項等をよく考慮に入れて実施することが大切です。なお、消防署、営林署等関係機関への連絡を忘れないようにしなければなりません。

 

○キャンプファイアの役割と分担

 

 少人数の親睦を目的としたキャンプファイアでは、特に役割を分担しないで進行した方が自然にできる場合もありますがが、ある程度のキャンプファイアになると、特に儀式的な要素を加味した場合などでは、営火長、進行係、営火係等を決めて運営した方がすっきりしたキャンプファイアができます。

 もちろん、これらの係はその大きさや種類によって省略したり兼任したりしてもかまわないのです。

 

◆営火長(Fire  Chief

 

◆進行係(Yell Master)

 

◆営火係(Fire Keeper)

 

◆準備・後始末係

 

○演じてはならないもの

 

 

○場所の選定